インフルエンザのうち、特定の時期に流行するものを「季節性インフルエンザ」と呼びます。
流行のピークは1月から3月の間ですが、活動時期は11月から5月ころまでと半年におよびます。
ちなみに、なぜ冬季に活発化するのかは、いまだによくわかっていません。
季節性インフルエンザは、ウィルスによって感染します。
ウィルスは、抗原性（ウィルスに対する体の抗体反応）によってA、B、C型の3種類に大きく分けられます。
このうち、A型は、変異しやすいという特徴を持ち、ワクチンや免疫が作用しにくくなっています。
厳密に定義すると、季節性インフルエンザは、このA型だけが引き起こすものです。
ちなみに、B型は変異をあまりせず、C型は流行性が低いため、あまり注目されることはありません。
また、A型のうち、特に変異の著しいものは、人体の免疫機能が有効に働かず、効果的なワクチンもないだけでなく、時期を問わずに大流行を引き起こす「新型インフルエンザ」となり、多くの死者を出すこともあります。
また、一時期流行した「鳥インフルエンザ」のように、人間以外の動物が感染するウィルスから人間が感染する場合もあります。
これも現在に至るまで効果的なワクチンは開発されておらず、ウィルスが変異した場合の大流行が危惧されています。
インフルエンザは風邪に似た症状を引き起こしますが、風邪が比較的緩やかに進行し、症状も喉や鼻などの局所に限られるのに対し、インフルエンザの場合は、ウィルスによって急速に症状が悪化するだけでなく、倦怠感など、症状の規模も全身におよびます。
また、38度以上の高熱を発することも大きな特徴です。
ウィルスは体液の飛沫や感染者との接触によって媒介されるため、予防には、予防接種や手洗い、うがいなどが効果的です。
タミフル服用で肌荒れになることも
インフルエンザは冬に大流行を見せる流行感冒症です。
それは冬は湿度が低下し、非常に乾燥した空気になるためにインフルエンザウィルスが増殖しやすくなるからです。
インフルエンザは侮ることができません。
それは感染してしまうと40度近くの高熱にうなされることになるからです。
子供や高齢者が高熱を出すと脳症や肺炎を患うことがあり命の危険性が出てきます。
そのため冬にはインフルエンザの感染を意識した万全な対策を講じることが大事です。
インフルエンザウィルスは主に二つの感染経路を経ます。
一つは感染者の咳やくしゃみ、鼻水の飛沫によって感染させられます。
もう一つは接触感染と言って、感染者のウィルスのついた手でドアノブが握られ、それを第三者が触れることで感染します。
そのため冬には手荒いうがい、マスクの着用は欠かすことができません。
万が一感染し、高熱、下痢、嘔吐、頭痛、関節痛が見られる場合は早急に医師の診察を受け検査でインフルエンザ感染の確認をしてもらう必要があります。
インフルエンザの感染が確認されればタミフルなどの治療薬を処方してもらいウィルスの増殖を抑制し、治療する必要があります。
タミフルを飲むと一日で熱が取れ症状が緩和される人もいます。
即効性に優れ効き目も確かな反面、胃腸を荒らす傾向があります。
胃腸が荒れると肌にも悪影響を及ぼし、にきびや吹きでものが見られるようになります。
そのためタミフルの処方時には胃腸薬も一緒に処方してもらうと良いでしょう。
胃腸を荒らすのが嫌な場合は、粉末状の吸入薬のリレンザと言うもので治療する方法もあります。
リレンザは粉の薬が肺にとどまって治療するので、胃腸を荒らす心配がありません。
インフルエンザは自力で治せる！治療薬の必要性は？
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで38度以上の高熱や強い全身倦怠感、筋肉痛、下痢や腹痛と言った消化器症などの症状を発症する感染症です。
風邪と異なるのは、症状が発症してから重症化するまでの期間が短いこと、感染症ですから流行するシーズンがあることなどが挙げられます。
また症状が酷くなった場合や、免疫力や体力が低下している人、子供や高齢者などの場合は、合併症として肺炎や気管支炎、脳炎などを発症することがあるのも特徴と言えます。
このように書くと、重症化が怖いから、インフルエンザにかかったら絶対に治療薬を飲まなくてはいけないと思われる方も多いかもしれません。
しかし、インフルエンザは自力で治すことがじゅうぶんに可能な感染症です。
病院などでインフルエンザと診断された場合、他の人への感染を防ぐために、学校や会社などに通うことはできません。
ですから、とにかくきちんと治すことだけを考え、安静にしていること、そしてじゅうぶんに水分を摂取することが重要です。
発熱は2日から5日程度、続きます。
通常であれば、その期間、安静にしていることで自然に熱は下がっていきます。
しかしその後も、何日間かは発熱以外の症状が残る場合もありますから、無理は禁物です。
では、治療薬の必要性をどこで判断すれば良いのかと言うと、ひとつはやはり、先述したように子供や高齢者と言った免疫力や体力が低下している人や、心臓病や呼吸器疾患、免疫不全と言った症状を持っている人、そして妊婦さんなどは万全を期して、治療薬を飲む必要性は高いと判断できます。
それから、症状の経過も必要性判断のポイントで、たとえば意味のないうわごとを口にするなどの意識障害が見られる場合や、発熱と共に痙攣があらわれた場合は、重症化の可能性が高いですから、この場合は、早急に医療機関にかかり、治療薬の必要性を医師に判断してもらう必要があります。