おたふくかぜは、ウィルス感染による病気で、流行性耳下腺炎などと呼ばれることもあります。
主として他人のせき、くしゃみなどによる飛沫感染によって広がりますが、潜伏期は2週間程度で、感染したはじめはなにも症状がないものの、やがて顔の耳の下あたりが腫れてくるとともに、高い熱が出るようになります。
おたふくかぜは、この病気そのものというよりも、さまざまな合併症を引き起こすところにも気をつけなければならず、髄膜炎や精巣炎、卵巣炎などをかなり高い確率で発症してしまうものです。
このおたふくかぜのウイルスには決め手となるような治療方法がなく、そのために予防接種が欠かせないものとなっているのですが、現在では予防接種による副作用をおそれ、子供のころに接種しないで過ぎてしまった人も多いため、かえって注意が必要といえます。
おたふくかぜの予後は比較的順調に推移しますので、死亡率そのものはそれほど高くはなく、10000例あたりで1から3例程度の死亡率とされています。
いっぽう、同じくウイルスによる感染が原因の病気としては、冬に大流行するインフルエンザのようなものもあります。
インフルエンザはやはり飛沫感染などが感染経路として有力ですが、発症すると高い熱が出たり、のどの腫れ、筋肉痛などがみられるようになります。
インフルエンザの死亡率は0.1パーセント未満ですが、肺炎やインフルエンザ脳症などの合併症もあり、おたふくかぜなどに比べると高くなっています。
インフルエンザウイルスに関しては、リレンザのような特効薬が開発されています。
このリレンザは、ウイルスが増殖するのを妨害して、症状がはやく解消されるようにする効果があります。
ただし、リレンザは発症後48時間以内に投与をはじめ、以後5日間にわたって投与しなければなりません。
タミフルの安全性は証明されていない
インフルエンザが流行する季節になってもなかなか病院やクリニック等に行って予防接種を受けようと思う人は増えないものです。
そもそもお金も時間もかかるものですし、ワクチン注入の痛みもありますし、予防接種を積極的に受けようと思うような理由が見当たらないと思う人が多くいても無理もないものです。
しかし予防接種を受けないということはそれだけインフルエンザになってしまうリスクを高めてしまうのだということを意識して生活していく必要があります。
つまり少しでもインフルエンザを疑うような症状が出た場合はすぐに病院に行って検査を受けてタミフルを処方してもらって服用して早く治療させることが大切です。
ところでタミフルについても安全性が証明されていないからという理由で、インフルエンザにかかってしまったとしてもなかなか服用しようとしない人達が多く存在しています。
一時期はタミフルを服用することの異常行動について、かなりニュース等で広く大げさに報道されました。
タミフルを服用したからといって誰しもが異常行動を起こしてしまうわけではないと最近では言われていますが、しかしだからといってタミフルの安全性についてはまだまだ100パーセント証明されたわけではありません。
なので100パーセント安全性が証明されていない以上は服用するのを控えようとする人達が出てくるというわけなのです。
もちろんインフルエンザにかかってしまったからといって、タミフルを飲むか飲まないのかは個人の自由であり、ごくごく僅かな可能性で起こるとされる異常行動を恐れて飲まないのもいいでしょう。
しかしタミフルを飲める状況であるにも関わらず飲まないのであれば完治が遅くなってしまうということを知っておいた方がいいでしょう。
真菌感染症を防ぐには？
真菌感染症と聞いてもあまりぴんと来ない人も多いのではないでしょうか。
まず真菌とは、細菌とはまた違ったものです。
例えばきのこや酵母、カビと言ったものを真菌と呼びます。
真菌感染症は、その真菌が元となって引き起こされる感染症です。
例えば水虫、たむしやカンジダ症などはよく効く名称でしょう。
また、クリプトコックス、またはクリプトコッカスと言う担子菌門と呼ばれる、一般的にはキノコとして知られているものからの感染症、クリプトコックス症というものや、アスペルギルスという、観葉植物やエアコンなどの吹き出し口などに増加すると言われている真菌が原因になる、アスペルギルス症というものもあります。
これらの感染症は、大きくいくつかに分けられています。
まず表在性真菌症と言うもので、これは皮膚の角質などが幹部となるものです。
次に深部表在性真菌症と言うものは、表皮だけでなく皮下組織にまで影響が出ます。
そして深在性真菌症という、脳や心臓などの内臓にまで及んでしまうものです。
これらを治療するためには抗真菌薬というものが使われるなど、様々な手法がとられています。
CHXまたは0,5%クロルヘキシジンと呼ばれている、真菌の活動を抑制できる抗真菌薬も有効です。
他にもいくつかの抗真菌薬を併用するとより効果があがると言われています。
真菌感染症は軽いものから重いものまで様々ですが、掛かってしまうといずれも厄介なものです。
予防するには全身の角質のケアなど、身体を常に清潔に保つことが必要になってくることは勿論、湿気を防ぐことも重要です。
真菌は口の中にも潜んでいると言われており、その代表的なものが歯周病菌です。
真菌感染症を防ぐためにはボディケアだけでなく口腔ケアもとても大切です。