インフルエンザ陰性後に処方されるお薬をご紹介します。
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスに直接作用させ、ウイルスの増殖抑え症状を軽減させることができます。
一般的に皆さんが知っているタミフルはカプセルとなっており、日本においては10代の子供が服用した際に異常行動がみられ、死亡例などがあったため現在は使用が制限されています。
タミフルを服用するには、感染後48時間以内に1日2回を5日間服用する必要があります。
吸引薬としてはリレンザがあり、リレンザ専用の吸入器に薬剤を入れて吸入するタイプのお薬となっています。
この使用方法は、高齢の方や小さなお子様には吸引するのが難しいようです。
そのためリレンザよりもタミフルの使用頻度が多い傾向にありましたが、近年タミフルの服用で小児に異常行動が見られたため、以降はリレンザの使用が見直されたようです。
国内で初めて開発されたインフルエンザ治療薬のイナビルは、第一三共株式会社が製造及び販売を行っている薬剤です。
リレンザと同じ吸入薬で、1日1回の使用で良いというのが特徴となっています。
また、副作用が少なく子供でも使用することが可能となっているため、現在は日本のインフルエンザ治療薬として多く用いられているようです。
点滴薬のラピアクタが新薬として用いられるようになりましたが、成人のみ承認されている点滴薬となっています。
ラピアクタの特徴としては、1回15分の点滴で済みますので、服用タイプのお薬と違い飲み忘れる心配がありません。
しかし、混んでいる医療機関では使用できないこともあるので、事前に問い合わせるとよろしいです。
4種類の治療薬がありますが、インフルエンザ感染後48時間以内に投与しなければ効果が期待できないので、医師と相談して治療薬を決めてください。
また、お薬を使用する際は用法用量を守り正しく使ってください。
大人のインフルエンザにもリレンザを処方
大人でインフルエンザにかかった場合にリレンザを処方してくれる丸山クリニックですが、大人でインフルエンザにかかるというのはとても大変なことです。
思春期の年齢でインフルエンザにかかることによってタミフルを処方されると、副作用として幻覚が見えたりして飛び降りたり異常行動をするという報道が数年前にありました。
結局のところ、タミフルと思春期の因果関係ははっきりしませんし異常行動の因果関係もはっきりしたことはわからないままでした。
それに伴いタミフルの処方が第一選択薬とされていたのですが、リレンザを処方するクリニックが丸山クリニックのように増えてきています。
大人のインフルエンザでも丸山クリニックではリレンザを処方しています。
ほとんどタミフルと同じ働きをする薬で抗インフルエンザ薬です。
インフルエンザの症状をすぐに抑えてくれます。
熱が出てから48時間以内に服用することで効果があります。
大人の場合は錠剤の服用ですが、吸うタイプのリレンザもあります。
粉末になっていて、吸って上気道から入れるという方法です。
こちらも即効性があります。
リレンザを服用してしばらくすればすぐに体は楽になります。
熱も下がりますが、下がってからすぐはまだ感染力を持っていますので、所定の期間は外出を控える必要があります。
登校禁止の期間が決められているはずですので、その期間を守らなければ、ほかの人にうつしてしまいますので、注意が必要です。
大人の場合は小児に比べると禁止期間は短いですが、それでも大人だからといって熱が下がったのですぐに行ってもいいかといえば、そうではありませんので、必ず禁止されている期間は自宅で療養しているようにしましょう。
飛沫感染や空気感染が原因のインフルエンザとタミフル
インフルエンザという病気は、特に冬場に大流行するものですが、その感染経路を考えると、すでにインフルエンザウイルスに感染している人のせき、くしゃみ、つばなどの飛沫を吸い込んでしまって、そのなかに含まれていたウイルスが、鼻やのど、気道の粘膜に感染してしまうという、飛沫感染のケースが多いとみられます。
また、積極的な証拠はないものの、空気中にただよっているウイルスを吸い込んでしまって、それが同様に呼吸器に感染するなどしてインフルエンザにかかってしまうという、いわゆる空気感染も指摘されています。
なお、人によっては空気感染と飛沫感染を別個にとらえずに、同じ空気感染ということばで用いている場合もあります。
このようなインフルエンザウイルスへの感染を防ぐためには、外出時に手を洗う、マスクをするなどして、他人からウイルスがうつらないようにすることとともに、室内を加湿して、ウイルスが生育しにくい環境をつくるといった工夫が必要となります。
しかし、それでもウイルスに感染してインフルエンザにかかってしまったという場合には、タミフルのような抗インフルエンザ薬を早めに服用することがたいせつです。
タミフルは体内で増殖しているウイルスの活動を抑制するので、なにもしないでいるときよりも、インフルエンザの症状からの回復が早くなる効果が期待できます。
ただし、インフルエンザウイルスというのは、1個のウイルスが2日後には100万個にまで増えるとされるほど、増殖のペースはハイスピードですので、タミフルを投与するにしても、発症から48時間以内というのがだいたいの目安となっており、その意味で早く病院で診察を受ける必要があるのです。