毎年冬になると流行するインフルエンザに対して、国や地方自治体、病院や企業などの各種団体は高い関心を持って対策に取り組んでいます。
インフルエンザそのものに対する基礎情報や、その流行状況の速報情報、大流行が起こってしまった場合の対応方法などについて様々な情報発信がなされています。
インターネットを通じてPDFファイルで発信されているデータも数多くあり、企業や個人が必要に応じてPDFファイルをダウンロードすることで閲覧できるようになっています。
一方で、インフルエンザに対する個人の考え方は人それぞれな部分があります。
世の中の潮流にしたがって高い関心をもって情報収集を行い、予防や感染拡大防止のための取り組みを行う人もいれば、それが必要ないと感じてなすがままになる人もいます。
インフルエンザは自然治癒可能な感染症であることから、それを受け入れてしまって自然に治るものだと構えてしまうこともできるのです。
しかし、そういった対応をしていけるのは体力のある成人の間だけということもできるでしょう。
PDFで発信されている統計情報等を参考にするとよくわかるのが小児や高齢者がインフルエンザにかかることのリスクであり、合併症を生じて重症化するリスクが高いことがわかっています。
そのため、インフルエンザは治っても、合併した肺炎等の重篤な疾患がなかなか治らず、ともすれば生命に関わることになってしまうこともあるのです。
こういった観点から予防の取り組みをしていくということは必要であると言えるでしょう。
そのための情報発信が行われてきているのが現状であり、インターネットなどの便利なツールを用いた発信が功を奏すると期待されています。
リレンザを使う際の注意点
リレンザを使う際の注意点は、出来るだけ早く用いることですが、48時間以内でなければ、インフルエンザウイルスの増殖を防げないので覚えておくとよいでしょう。
3～4日が過ぎてから使っても、あまり意味がなく、高熱や筋肉痛、関節痛、下痢などに苦しみながら、もっと早く使用すればよかったと後悔することにもなりかねないので、熱っぽいとか体が痛いと感じたら、すぐに吸入することをおすすめします。
リレンザは吸入薬なので、タミフルのように水などで飲めばOKというものではありませんが、吸入薬の方が局所的に作用するため、副作用が起こりにくいと考えられています。
タミフルの場合は、子供の異常行動などが問題になったこともあるので、それが気になる方は利用できませんが、リレンザならそんな心配をしなくても済みます。
吸入薬を使ったことがない人には、少し扱いが難しいかも知れませんが、使用するうちに次第に慣れていくでしょう。
またリレンザには、吸入する粉末内に乳蛋白が含まれているため、牛乳や乳製品にアレルギーのある人が使用すると、アレルギー症状があらわれることがあります。
他にも、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患など、呼吸器に問題を抱えている人が使用する場合は、発作が起こったり、病状が悪化する可能性があるので注意が必要です。
喘息用の吸入薬を併用したいときは、喘息用の吸入薬を先に使用した方がよいので、詳しいことは医師に尋ねるようにしてください。
妊娠中や授乳中の女性が使っても、特に影響はないので、インフルエンザになったらためらわずに、すぐに使用するようにしたいですね。
薬の赤ちゃんに対する影響よりも、インフルエンザの方が怖いので、重症化する前に治すことが大切です。
インフルエンザの予防接種を受ける時期
インフルエンザは、毎年のように季節的に流行しているもので、おおむね12月から翌年の3月ごろの冬場の時期に、そのピークを迎えることになります。
インフルエンザにかかってしまうと、38度以上にもおよぶ高熱が出たり、全身のだるさや筋肉痛、関節痛を覚えたり、頭痛やせきなどがひどかったりといった、かなり重い症状があらわれて、学業や仕事が困難になってしまいます。
また、インフルエンザの高熱にともなってインフルエンザ脳症を発症したり、特に高齢者では肺炎のような合併症も引き起こしやすくなるといったリスクもありますので、未然に予防するというのがきわめてたいせつとなってきます。
インフルエンザの予防の方法としては、うがい、手洗いをきちんと行うことや、室内の加湿に努めて乾燥しないようにすること、外出時にマスクを着用することなど、すぐにでも自宅でできるものもありますが、病院などの医療機関で予防接種を受けるというのも、これらと同様に一般的となってきています。
インフルエンザのワクチンの予防接種は、そもそも流行するのに先立って受けなければ意味がありませんが、そのほかにも、いくつか注意しなければならない点があります。
まず、予防接種を受けたからといって、すぐに予防効果があらわれるわけではなく、体内で抗体ができるまでの時間として、通常は2週間程度は必要になるということです。
また、予防接種による効果の持続期間についても、抗体ができてから3か月から長くても6か月程度ということがいわれています。
このようなことを考え合わせると、予防接種を受けたほうがよい時期というのは、おおむね10月ごろから12月ごろにかけてということになるといえるでしょう。